シリーズ・チャレンジ市民×行政
山田 明[名古屋市立大学名誉教授]
昨年は大阪市会への陳情書を27件提出した。今年は2月・3月議会に向け、すでに8件提出している。8件の陳情書を大別すると、出直し市長選や副首都構想、法定協議会関係のもの、もう一つはIRカジノや万博跡地開発など夢洲関係のものである。まず前者から紹介していきたい。
1月29日、大阪市長の辞職・失職・「出直し選挙」について説明を求める陳情書を提出した。横山英幸市長は1月16日、市会議長に辞職を申し出た。大阪市選挙管理委員会は19日、投開票の期日を2月8日と決定した。辞職表明10日ほど前の1月5日、横山市長は新年の会見で「任期最終年となる予算編成を迎えるわけですので、これまでの公約の集大成といいますか、まだ達成できていない部分をいかに達成していくか」などと述べていた。その後、大阪府の吉村知事とのダブル選挙が唐突に実施されることになり、大阪市民として驚きと戸惑い、怒りを覚えた。
陳情趣旨で自己都合の唐突な出直し選を批判し、陳情項目では辞職表明から失職、選挙に至る経緯、超短期の選挙日程などの説明を求めた。2月25日開催の大阪市会財政総務委員会は、「出直し選挙」問題に質疑が集中した。
陳情書審査前の付託案件の質疑で、2月8日の市長選で目立った白票、超短期の選挙日程に伴う問題、選挙費用などに厳しい指摘が続いた。陳情書審査に移り、私の陳情書に対して、行政委員会事務局長が付託案件と同様の説明を繰り返した。私の陳情で市長に見解を求める項目があり、当局の見解表明が省かれ、陳情項目の書き方には注意が必要だ。
2月25日、大阪市廃止・特別区設置に向けた法定協議会について説明を求める陳情書を提出した。横山市長は出直し選の「公約」が信任されたとして、吉村知事に従うかのように、大阪市廃止・分割の設計図を作成する法定協議会設置を口にするようになった。
3月23日の財政総務委員会に15件の陳情書が提出されたが、うち12件は法定協議会関係だった。委員からは前回の住民投票後の府市一体条例、法定協議会設置と副首都構想との関係など厳しい指摘が相次いだ。市長は公約の実現を口にするばかりで、質疑はすれ違いに。私し陳情項目6で、「特別区などの大都市制度と副首都機能は別次元の問題ではないか」と訴えたが、納得できる見解表明でなかった。
この間、副首都推進本部(大阪府市)会議を傍聴して、大阪の副首都構想などの資料を精査して、陳情書で説明を求めてきた。維新としては、副首都の要件として政令市廃止・特別区設置を要件とする方向であり、それを裏づけるような大阪の副首都構想を作成してきた。特別区を設置しないと副首都機能は担えないのか。自民党との与党協議では、副首都の要件として特別区は除外された。それでも、維新はやみくもに大阪市廃止・特別区設置に向けて邁進しつつある。
吉村洋文知事は府議会に法定協議会設置議案を提出したが、維新市議団と足並みがそろわず、継続審議となった。市議団は1月、現在の任期中に都構想を議論しないと決議したが、4月にタウンミーティングを開催して、法定協議会設置を判断するという。
5月議会に向けて、大阪市廃止・分割の法定協議会、大都市制度と副首都構想との関係などについて陳情書を準備していきたい。
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