陳情は“お願い”ではなく、 市民が行政に働きかける一つの方法

チャレンジ市民×行政
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様ざまな形の「進化する自治」の実践を紹介していく「シリーズ チャレンジ・市民×行政」。
市民に開かれた制度の中で、もっと活用されてもいいのではないかというものの一つが「陳情書」。
大阪市が設置している陳情書制度は、市民が「直接」議会に意見や要望を届けられる制度。
	・誰でも提出できる
	・紹介議員は不要
	・委員会で審査される
という他の自治体とは異なる特徴がある。
大阪市が設置している陳情書制度は、市民が「直接」議会に意見や要望を届けられる制度。
・誰でも提出できる
・紹介議員は不要
・委員会で審査される
という他の自治体とは異なる特徴がある。
大阪市会には6つの常任委員会が設置されている。

大阪市会の常任委員会
財政総務委員会
教育こども委員会
民生保健委員会
都市経済委員会
市政改革委員会
建設港湾委員会

陳情書を出すと、いずれかの委員会で審議される。
議会では、質問や要望に対して担当部局の説明・見解が示され、陳情内容によっては、市に対して議員からの質問が行われる場合もある。
結果として採択、不採択、継続審議のいずれかが選択される。
大阪市会には6つの常任委員会が設置されている。

陳情書を出すと、いずれかの委員会で審議される。
議会では、質問や要望に対して担当部局の説明・見解が示され、陳情内容によっては、市に対して議員からの質問が行われる場合もある。
結果として採択、不採択、継続審議のいずれかが選択される。
陳情書は、図のような流れで受理、委員会審議へと運ばれ、採択されると行政に対応するように付託される。

提出→受理→委員会審査→結果→行政

ただし、採択は必ず実現することを約束するものではない。
陳情書は、図のような流れで受理、委員会審議へと運ばれ、採択されると行政に対応するように付託される。

ただし、採択は必ず実現することを約束するものではない。
陳情書には、交通、教育、インフラなど様ざまな生活に密着した内容が出されている。

・たばこの吸い殻のポイ捨て及びごみのポイ捨てに関する陳情書
・放置自転車に関する陳情書
・「学校司書」の配置拡充を求める陳情書
・介護保険料の軽減を求める陳情書
・1人暮らしの高齢者孤独問題の対策についての陳情
・公園の樹木管理に関する陳情書
・低料金乗り合いタクシー創設を求める陳情
陳情書には、交通、教育、インフラなど様ざまな生活に密着した内容が出されている。

・たばこの吸い殻のポイ捨て及びごみのポイ捨てに関する陳情書
・放置自転車に関する陳情書
・「学校司書」の配置拡充を求める陳情書
・介護保険料の軽減を求める陳情書
・1人暮らしの高齢者孤独問題の対策についての陳情
・公園の樹木管理に関する陳情書
・低料金乗り合いタクシー創設を求める陳情

陳情は“お願い”ではなく、 市民が行政に働きかける一つの方法。
今回からご紹介するのは、8年前に名古屋市から大阪市に転居され、大阪市の行政の課題について多くの論考を発表されている、名古屋市立大学名誉教授(専門は地方財政・地域政策論)の山田明さんのインタビュー。
山田さんは、情報公開制度や陳情書などを利用して、大阪市が進めている事業に関する情報や、夢洲で進められているIRカジノ建設にかかわる事業者との不明瞭な契約や税金支出の問題について、回答を求めるなど行っている。
このインタビューを通じて、陳情という制度は、特別な人だけのものではないということをぜひ知っていただきたい。

陳情書の提出について(大阪市会)
https://www.city.osaka.lg.jp/shikai/page/0000002285.html
以下、インタビューの抄録

私は、名古屋から大阪へ移りまして8年半になります。
名古屋の時には名古屋市議会とか、県議会というのを傍聴したこともなくて、当然 陳情もやったことなくて、大阪へ来てからあまりも議会がひどいなと思って、何かできることないかと、最初はあの情報公開請求のようなことをやったりしてきたんです。

実際に、大阪市役所は案外家から近いもんですから、とにかく市役所で簡単にできることからやろうということで、まずは傍聴をするということからはじめました。忘れもしない2020年の秋の、11月の住民投票、大阪市廃止分割のあの頃から、非常に傍聴するようになって、その関係で陳情書を自分でも作って提出を始めました。
最初は難しいと思ってたんだけども、簡単に作れると思って、陳情書を利用するようになってきました。

今から考えればですね、最初はもうとにかく腹が立ったから、とにかく「何々を抗議する」ようなもの。例えば、勝手に大阪府と大阪市を一体化するようなことをやめろとか、そういうような陳情書だったんだけど、もう少しだんだん進化してきて、まさに進化することなんだけども、陳情書を出して、まずは情報を得たいと思いました。

あまりにも情報が隠されたり、明らかになってないものですから、情報を得る手段として陳情を活用できないかと。せっかくいい制度があるわけだから、それを陳情という形でやり始めました。

まずは、本当に自分が知りたいことを知る。
情報公開請求はお金がかかるし時間がかかるんですよね。何ヶ月後、それも全部公開されるんじゃなくて、非常に非公開のことが多かったりするわけです。でもこの陳情を出せば、大阪市会の場合、6つの常任委員会があって、

例えば万博とかカジノなんかは都市経済委員会、あるいは建設港湾委員会というところに付託されて、陳情の審査の場合はその各局の局長さん、万博推進局長とか、公安局長とか、IR推進局長とか、その各局の局長が見解表明というものをします。
出した陳情書について、かなり丁寧にやってくれる局長もいれば、通り一遍の見解表明の局長もいます。

例えば最近で言ったらIRカジノ。カジノの施設はどういう形で配置されるのかということで、陳情書を出したら、その見解表明でエントランスが8つですね、エレベーターで三層構造が結ばれるとか、そういうようなことを言った。こちらは、(内容については)大体わかかっていたんだけども、それを局長が言うと、それが文章に残りますよね。
何ヶ月後には正式の委員会の議事録に掲載される。
そういう点では非常にやって意味があるんじゃないかと思ってます。

もう1点は、私が知りたい情報を短期間に、お金もかけずに得られるというメリットが1つ。
もう1つは、陳情書を出してですね、今大阪市会っていうのは、大阪維新の会が過半数を占めてるわけで、議会が、僕から言わせれば慣れ合いの中でやっているように見える。陳情書を出すことによって委員会の審議が行われて、活性化するというか。
最近では特に木を切る改革とか、民泊の問題とか、喫煙所を設けろとか、そういうのはたくさん陳情書が出てですね、地元選出の議員ですから、当然それを自分の声として委員会でも発言して、陳情を使いながら質疑がものすごく活発に行われた。
特に昨年なんかはですね、そういう点で議会を市民が活性化できるという意味合いもあると思います。

特にそういう地元密着の問題、生活に関わるような問題は、議員さんはかなり活発に動くという点で、全部ではないけども、かなりの喫煙所が整備されたりですね。
僕自身、喫煙所の問題はいろいろ疑問に感じるところもあるんだけども、そういう委員会の審議を通じて、大阪市のいろんな行政が変化しつつあることは間違いないと思います。

でも一方で、夢洲の万博の問題とか、特にIRカジノの問題なんかを出しても、局長の見解表明は聞くことができても、なかなか委員会の質疑にはならない。取り上げてくれないという、そこが今ちょっと反省してるところです。
どうやって質疑をしてもらえるようにするかというのは、陳情の中身にもよるんだけども、書き方にもよりますね。
(陳情書は)本当に簡単にできる。
僕はA4で1枚ぐらいに簡単な趣旨を、なぜ陳情を出すのかを書いて、それで大事なのは陳情項目というところで、なるべく具体的に、例えば「反対だ」だけだと無視されちゃうので、陳情項目で細かく、何々が本当に決まったのか、大阪市として決めたのかどうか、それについて説明を求めるとか。
そういう質問だと各局長も具体的に答えざるを得ない。
最近は陳情項目を6つか7つぐらい並べてます。
最初は1項目ぐらいだったので、それだとほとんど無視されてしまう。

4年、5年やってきて、自分自身も勉強してきたということです。
これは誰でもできる。
大阪市民だったら郵送もできますし、締め切りがありますから、
それに間に合うように出して、できれば時間があれば、その委員会を傍聴する。
やっぱり傍聴すると本当に怒りが膨張するんだけども、委員の態度とか、局長が目の前でどういうことを言ってるのかが、非常によく分かるので、できれば生での傍聴がいい。

もしできなかったらYouTubeでも見られますから、ぜひこういう制度を活用してもらいたいと思います。
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