大阪市地方自治の現在地

自治的「まちづくり」の条件

自治の視点から見た「まちづくり」まちづくりという言葉は、日本社会の中で長く使われてきた。戦後の都市復興、ニュータウン開発、地方創生と、その時々の社会課題に合わせて形を変えながら、人々の暮らしの舞台を整えてきた。だが、いま改めて問うべきは、「...
コラム

所有と自治について

所有と自治意識の相関性地域の「自治意識」は、持ち家か賃貸かという住まいの形態によって大きく左右されると言われてきた。自治とは「行政任せにせず、自分たちの生活環境を自分たちで整えようとする意志の表れ」であり、都市における居住の安定性=持ち家に...
市民と市政

行政の予算編成への市民参加で「公共」はどう変わる?-7

対話協調型区政の具体化としての「杉並区参加型予算モデル」計画説明型の行政から対話協調型の行政への転換ucoでは、昨年2024年に市民が行政の施策に関与するアプローチを検討するuco講座「進化する自治を構想する」の1つとして、「市民参加型予算...
コラム

大阪府・市が描く副首都ビジョンの先にあるもの-3

日本維新の会が定義する「副首都」とその条件自民党総裁選に絡み、日本維新の会が「連立」する場合の条件として、「社会保険料を引き下げる制度改革」と「首都機能の一部を移す「副首都構想」」の合意を掲げた。それ以降、4日の総裁選に至る10日間ほどの間...
進化する自治 vision50

防災「単位」としての組織

地区防災計画を作り直すという自治の可能性を仕掛けや単位で考えてきたが、今回は大阪市福島区をケーススタディに、福島区で地区防災計画を考える際に関与をするべきであろう団体・組織を具体的に挙げ、その役割や強み等について、「単位」としての組織について考察する。
コラム

政治とは―公平・公正・行き過ぎから考える

進化する自治というが、そもそもの、「政治とは何なのか。」この問いは古代から現代に至るまで繰り返し議論されてきた根源的なテーマである。アリストテレスは人間を「ポリス的動物」と呼び、共同体を形成することこそ人間の本質であると説いた。その共同体の...
コラム

人口減少時代の再開発を考える

日本はすでに人口減少・世帯縮小の長期トレンドに入り、住宅・都市インフラの総量拡大を前提とした再開発は制度疲労を起こしている。近年の「拡大量」を維持する再開発の作法そのものを問い直し、維持管理と終末期(出口)まで見据えた都市政策への転換を提唱...
市民と市政

行政の予算編成への市民参加で「公共」はどう変わる?-6

提案・選定型と提案・共創型 県民との対話を通じた予算づくり-2官民協働のありかたを進化させる対話と共創の手法ucoでは、昨年2024年に市民が行政の施策に関与するアプローチを検討するuco講座「進化する自治を構想する」の1つとして、「市民参...
コラム

大阪府・市が描く副首都ビジョンの先にあるもの-2

「日本の都市特性評価」において大阪市が5年連続総合1位とは?前回、日本における「副首都」とはどういう位置づけなのかが、はっきりしない、という話を大阪府・市副首都推進局が提示している「Beyond EXPO 2025~万博後の大阪の未来に向け...
進化する自治 vision50

防災における共助の「単位」(後編)

小学校区の衰退、都市構造の変化、デジタル通信の普及は、人口規模の単位だけでは対応できない。清掃活動や子育てサークル、趣味の会などの「小集団」を基盤とするアプローチはますます重要性を増している。