感情に訴えかける「エモーショナルマーケティング」を神田昌典氏が日本に紹介したのは1990年台、口コミ伝染病(2001年)前後だったように思います。
それまでマーケティングって数値分析とか定量解析みたいなことが中心で、潜在的な市場を分析して想定するようなことをしていました。ですのでマーケティングから新しい創造は生まれないということがよく言われていた時代です。
それに対して、人間の感情に訴えかけるエモーショナルマーケティングは、潜在的な人間に潜む欲求要求を引きずり出すことをマーケティングとして行うというこれまでにない手法でした。
例えば、「全く買い手のない黄色い財布を1万円で売ることができるのか」というようにエモーショナルに訴えることでコレまで存在していなかった市場を作り出す、というようなものです。
今となってはごくごく当たり前の手法になりましたが、当時は画期的だったんですよね。
斎藤幸平氏曰く、この価値のないところにブランディングして付加価値を与えること自体が、地球環境を壊していく原動力になっているという現実も一方ではあるので、功罪の罪の部分が大きくなっているように思います。
先日、企画会議で、とある売れたyoutuberの話題で「映像はエモくないとダメ」という表現について、議論がありました。
一方、エモいは感性の死であるというようなブログもあります。
2018流行語「エモい」は感性も語彙力も低下させる
https://www.businessinsider.jp/post-180307
エモいというか、感情に訴えかける=心の琴線に触れるような表現については追及していかねばならないと思った次第でした。