作付けのトリアージ

私は千代酒造の櫛羅という日本酒を愛飲しています。
奈良の酒蔵なのですが、大阪市内で扱っている酒屋さんはそれほど多くなく、
いい酒なのにもったいないなーという気持ちと余り人には知られたくないなーという気持ちと半々で。

でもこのコロナ禍で、玉突き事故になっているはず。

つまり、飲食店が休業 → 酒販店赤字 → 酒蔵赤字 なのでどうなるのかと感じていました。

久しぶりに櫛羅を降ろしている酒販店に行くと、もう少し厳しい話が。

「コロナとか経済とかのスパンと、モノを仕込んでいくスパンは全然違うんですよ。
半年、経済がダメになっても、その後盛り返せば戻るではないですか。
でもね、酒蔵の酒が売れなくなると、そのためのお米が買えなくなる。これって意味わかります?」

ど、どうなるの?

「農家は、酒のための米を作っているんですが、それが買えないなら、野菜に買えちゃうんですよ。
背に腹は代えられませんから。で、一回野菜作っちゃうと、酒米用の田んぼって使い物にならないらしく。」

それって、作付けのトリアージが始まっているってことやん!

そもそもスパンが違うんですよ。酒米用の田んぼって何年も何年のかけて育てているんです。
だから、今年要らないよとか、そんな話ではないんですよ。
金では買えないんです。時間というファクターが掛かっているんですよ。

私たちはコロナを通じて、ものすごく重要な様々な文化を壊し始めている可能性がある。

音楽も舞台も食も。でも農業までそんなことになっているとは思わなかった。

それらを総合的に観て、次の日本のためにどう税金を再分配するかが政治じゃないんですかね。

GOTOとかオリンピックとか片腹痛いです。

そう嘆く酒販店の店主の話に、現時点での日本の政治の闇を観ました。

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